他人に自分を理解してもらうのは、考えている以上に遥かに難しい

      2017/03/24

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皆さん、こんばんは。

なかなか気候が安定しませんが、それでも暖かくなってきたのは嬉しいですね。
そろそろ本格的に春物を用意しないとなぁ。

さて、皆さんは4月2日が「世界自閉症啓発デー」と言われているのは知っていますか?
よくこの時期に青いライトアップがされていると思いますが、あれはこの啓発活動です。
今回から数回、その啓発デーに向けて、発達障害に関する真面目なお話をしたいと思います。

他人の気持ち、どのぐらい分かりますか?

発達障害の人は、人の気持ちを理解するのが苦手とよく言われます。

確かに深読みや表情を読むのは私も苦手なのですが、ある程度の声色や行動パターンで、
親しい人の気持ちは分かる部分が多いです。
まあ、元来の性格やら特性やらでの受け間違いが多いのだと思いますので、そういう部分が
分かってくれば、意外と改善されるのではないでしょうか。

とは言っても、「定型発達の人が皆他人の気持ちがはっきり分かる」訳ではないのは、
発達障害の方は知らないことだったりするかもしれません。

人の気持ちを汲んだ行動ができる人は多いかもしれない。でも、定型発達の人だって全部が
全部分かるなんてことはないんです。
寧ろ発達障害の人のほうが、非言語的な部分で他人の気持ちや、周囲の空気を感じ取れる人も
いることもあるんです。
唯、発達障害の人のそれは「拾いすぎた情報」の一つと思っちゃったり、必要ないのに
感じ取っちゃうので、とても疲れる訳です。

自分が何かを主張する=他人の理解を得ることではない

いざ発達障害の診断を受けて「もっと発達障害について理解して欲しい!」と周りに情報を
発信しているのに、理解してもらえない……なんてこと、ありませんか?
なんとなく、こういう事例は成人発達障害の方に多いような印象があります。
私も考えたことがありますが。

自分のことを理解してもらいたい気持ちは、分かります。
ですが、その言い方に気を付けないと、余計に「発達障害の自分」を悪く理解されることも
あったりするものなんです。
具体的な理由としては「言いたいことが見えてこない主張」のせいかもしれません。

自分が発達障害なので優しくして欲しい、理解して欲しいと言っても、いきなりそんなことを
言われたら、周りは困惑するかもしれません。
人によっては「あ、だからこの人との付き合いって面倒なんだ…離れよ」となるかも。
発達障害のネガティブイメージが目立つから、というより、私は「本当に言いたいことが分からないと
疎ましいだけの主張になるから」ではないかなと思っています。

アナタが発達障害だから、だから何?何を伝えたいの?と周りは思っているかもしれません。
発達障害のことを、皆が詳しく知っているなんてことはそうありません。そういう場所で、いくら自分が
発達障害であると訴えても、言いたいことを理解して優しくしてくれる人は少ないのです。

相手側の理解度もそうですが、主張の意図が伝わらない主張は、結果として心証を悪くしかねないんです。

本当に理解してもらいたいなら「噛み砕く」ことが大事

では、自分を理解してもらうには、どうしたらいいのでしょう。

私は時々、SNSなどで自分の考え方や特性について呟く時がありますが、そういう時に意識しているのが
「噛み砕いて特徴を書く」ということです。
発達障害特有の感覚過敏で辛いことを「ちょっとした物でも眩しいしうるさいからサングラスと
ノイズキャンセリングが必須なんです」と書く。
これだけで、「へえ、それは大変なんだなぁ」と思う人はいるでしょうし、実際に会った際にサングラスと
ヘッドホンをしていても「そういえば前言ってましたね」と納得してもらえます。

実際、診断前からの知り合いと、診断後数年ぶりに会った際に、こんな感じで納得してもらえました。

本当に伝えたいことは発達障害ならではの辛さですが、それを「相手が分かりやすく納得できるように
噛み砕いて書く」のが、理解してもらうのには大事だと思うのです。
特性での辛さというのは、人によって違います。そういう違いの部分を、簡潔に説明するだけで、多少は
補助をしてくれたり、納得してくれる人も増える筈です。

情報を拾いすぎて大事なことが拾えないのも、「発達障害で上手くいかない」というよりは、
「入ってくる情報が多すぎて大事なことを拾いにくい」と説明すれば、相手も多少、伝え方などを
考えてくれるかもしれません。

理解できない部分があるのはお互い様

こうやって、細かな説明がなければ発達障害の人の苦労が定型発達の人には伝わりにくいのと同じように、
定型発達の人の言葉が伝わりにくいのも、案外細かい説明ではなく「言わなくても分かってくれる」と
思っているからなのかもしれません。

お互いに目を向けあっても、見ているところが違えば、認識できなくて当たり前です。
そういう視点のズレは、誰にだってあるもの。
それを何かの基準に無理やり合わせるより、「分からなくて当たり前なんだ」と踏まえた上で、
具体的に聞いて、自分も具体的に説明する方が、もっと言いたいことが伝わるんじゃないでしょうか。

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