『アナと雪の女王』と発達障害についての考察-個人的なまとめ-

      2016/05/11

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※過去ブログより転載、加筆修正※

実は既に幾つかのブログなどで行われている事では有りますが、それらを踏まえた上で個人的に思った事を書いてみようかと。

『アナ雪』を見て発達障害を連想する人は結構多い

という事で先人の方のページをご紹介。

スズコ、考える。:エルサの特性 ~アナと雪の女王を発達障害という視点から
アメママ:【アナと雪の女王】そして特殊な能力 発達障害との関連

これらの記事にも書いていますが、発達障害を持つ方の状況はエルサによく似ているのです。
エルサは己の本来持っていた能力を押し隠し、普通を装って生きようとしていました。
が、とうとうそれが出来なくなってしまいます。
彼女は氷の居城を作り、そ の中に引き篭もります。本人にとってそれはありのままの姿で、「これでいいの、私は少しも寒くないから」と言いながら。

発達障害を持つ方も「普通でいなさい」と見えないモノを押し付けられ、その中で何とか本来持っている特性を活かすのではなく
「周りに合わせて普通に過ごして」生きざるを得ません。
特に知的な問題のない方にこの傾向は多いと思います、かく言う筆者もそうでした。
これは、傍から見て「変わった子」「躾ければ治るだろう」と特性を見なされている事にもあるとは思います。
実際は生まれつきのものなのですけれど。
或いはエルサの両親のように「隠していれば問題になったりしない」という考えかもしれません。
しかし抑制だけでは発達障害はよくなりません。
結果として「抑制できない自分はダメだ」と自己否定を重ね、自分らしさを求めるには全ての交流を経って引き篭もる以外の手段が見つからなくなります。

「Let it go」原語版は自分の生き方によく似ている

以下は「Let it go」の訳詞についてのサイトからの引用です。英語版の歌詞の日本語訳になります。

もう抑えられない 私が頑張ったのを知っているのは神様だけ
誰にも心を開かないで 誰にも心を見せないで
いい娘でいるのよ あなたはいつだってそうしなくちゃ
隠しておくの 何も感じないで 誰にも知られないように
ああ 今や知られてしまった
これでいい これでよかったの もう秘密にはしておけない
これでいい これでよかったのよ 背を向けて ドアを閉じてしまおう

この歌詞は正に発達障害に思い悩む方の心情そのままです。
高機能自閉症、或いはアスペルガー症候群と呼ばれる人々の中には、一般的なレベル以上に一部で頭が良く、
良い子でいないといけないと言われ続ける人も居ます。
そういう人達の気持ちが、ここに現れている気がしてなりません。

孤独こそが自分の全てをありのまま解放出来る…悲しいと思われる方も居るでしょうが、私達にとっては誰かに合わせて生きることの方が困難なのです。
苦痛になることもあるのです。
勿論、引き篭もってしまうことはよくありません。
エルサのように、最終的にその力をオープンにして、コントロールしながら、或いは活かしながら生きていくことが、本当なら必要の筈。
なので、自分の特性を認めてもらえるだけで、発達障害を持っていても生きていくことは随分楽になるのです。
ところが、「皆同じように」という集団を重んじる考え方の中では、私達はエルサのようにして生きていかなくてはいけなくなり、
結果的に「自分らしさを曝け出すのはいけないこと」と納得してしまいます。

「自分らしさを曝け出すのはいけないこと」?

一番恐ろしいのはこの「自分らしさを曝け出すのはいけないこと」と納得してしまうことです。
それこそ可能性を完全に閉ざしてしまう危険性に繋がってしまうからです。
この思考があると、最後に自らをオープンに出来たエルサにすらなれないのですから。
そして以前から言っていますように、発達障害を持った方は「一度持ったイメージ、認識を改めることが困難」です。
上記の思考を持ったままだと、社会進出も困難になるのです。

さて、ここで私の経験を語りたいと思います。
私は発達障害と診断されるまで、今まで自分が何なのかすら分からず過ごしてきました。
そして診断を受けて以降も、世間での発達障害の扱われ方を知って「プライベートでは隠しておかなきゃ」と思って生きてきました。
ところが、ふとしたきっかけで知り合ったネット上の友人に弱音を吐き(これは特性に由来する内容でした)、隠そうとして「詳細は深くは聞かないで」と言いましたが、こう切り替えされました。
「苦しんでいることがあるならもっとよく教えて欲しい」と。
思い切って打ち明けた所から、私は「この人になら信頼がおける」と思ったごく限られた人物には、発達障害であることをオープンにして過ごすようになりました。
大概の方は「偏見を持つ気はない」「それは大変な事だね」と仰られますし、事実と思っています。

自身の情報をシェアする事で、少しだけでも生きていくのは楽になる。
私はこの事を声を大にして言いたいです。それこそが「ありのままの自分になる」ことなのですから。

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